ある朝、鏡を見た瞬間に絶望したのを今でも鮮明に覚えています。右目のまぶたが別人のように腫れ上がり、瞬きをするたびにズキズキとした鈍い痛みが走りました。これがいわゆるものもらいだと確信するのに時間はかかりませんでしたが、仕事が忙しいからと放置してしまったのが間違いの始まりでした。当初は市販の抗菌点眼薬でなんとかなるだろうと高を括っていましたが、三日経っても腫れは引くどころか赤みを増し、ついには目が半分も開かない状態になってしまいました。不安に駆られてようやく眼科に駆け込んだ私に、医師が告げたのは「かなり強い炎症が起きている」という事実でした。そこで提示された治療法は、強力な抗生物質の点眼薬と、寝る前に塗る眼軟膏、そして内服薬の併用という本格的なものでした。薬局で薬を受け取りながら、もっと早く相談していればこれほど酷くはならなかったはずだと深く後悔しました。帰宅後、医師から教わった正しい点眼方法を実践しました。手を石鹸で入念に洗い、下まぶたを軽く引いて一滴だけ確実に落とす。このとき、容器の先がまつ毛やまぶたに触れないように細心の注意を払いました。触れてしまうと、容器の中に細菌が入り込んで薬自体が汚染されてしまうからです。軟膏の塗布も最初は苦戦しましたが、清潔な綿棒を使って優しく患部に乗せるように心がけました。治療を始めて二日目には、あれほど激しかった痛みが驚くほど和らぎ、三日目には腫れも目に見えて引いていきました。しかし、ここで油断して薬をやめてしまうと、生き残った細菌が再び増殖して再発する恐れがあると厳しく釘を刺されていたため、指示された一週間をきっちり守り通しました。この体験を通じて学んだのは、ものもらいの治療法とは単に薬を塗るだけでなく、生活全般を見直すプロセスであるということです。私は治療期間中、大好きだった長風呂を控え、タオルは家族と共有せずに使い捨てのペーパータオルを使用しました。また、枕カバーを毎日交換し、とにかく目元に細菌が近づかない環境を作りました。目を酷使するスマートフォンの使用時間も大幅に削り、早く寝ることを最優先にしました。結果として、一週間後には炎症は跡形もなく消え去り、元の健康な目を取り戻すことができました。重症化したからこそ分かるのは、専門医による適切な薬剤の選定がいかに強力かということです。市販薬も優れたものはありますが、医師が処方する薬の即効性と安心感には及びません。もし、今ものもらいで悩んでいて、病院へ行くのを迷っている人がいるなら、迷わず受診することを勧めたいと思います。痛みに耐える時間も、見た目を気にするストレスも、正しい治療法を実践すれば最短で終わらせることができるからです。
私が体験した重度のものもらいと完治までの治療法