我が家が新型コロナの荒波に飲み込まれたのは、昨年の冬のことでした。まず三歳の息子が保育園からウイルスを持ち帰り、その翌日には私と夫が相次いで倒れました。家族全員が同時に不調に陥るという絶望的な状況下で、私たちが直面したのは「それぞれが何科へ行けばよいのか」という混乱でした。三歳の息子は当然、かかりつけの小児科へ連れて行くべきですが、私たちは動くのも辛いほどの倦怠感。夫は元々喘息の持病があり、私は授乳中という、それぞれが異なる配慮を必要とする状態でした。この時、非常に助かったのは、地域の医療ネットワークが提供する「家族一括での相談」という考え方でした。まず、息子の小児科に電話をすると、「お母さんとお父さんも同じ症状なら、隣の内科クリニックと連携して、駐車場で一緒に診察しましょう」という提案をいただけたのです。小児科の先生が子供のバイタルを診て、その横で内科の先生が私たちの診察と処方を行ってくれるという、非常に効率的で温かい対応でした。この経験から学んだのは、新型コロナのような家庭内クラスターが発生した場合、バラバラの病院へ行くよりも、可能であれば「小児科と内科が併設されている病院」や、普段から連携している近隣の医院を選ぶことが、移動の負担を減らし、家族全体の快復を早める鍵になるということです。特に子供の症状は変化が激しく、親が自身の体調不良で付き添えない場合には、オンライン診療や電話再診を活用して、小児科医からの指示を仰ぐ姿勢も重要です。夫のような基礎疾患がある場合、内科の医師は新型コロナの症状そのものよりも、持病の悪化を防ぐことに注力してくれました。一方で私の場合は、薬が母乳に影響しないかを細かく配慮していただき、それぞれの診療科が持つ専門性の重要性を改めて実感しました。もし私たちが、何も考えずにそれぞれが適当な病院へ向かっていたら、受診だけで一日を使い果たし、さらに症状を悪化させていたかもしれません。家族という単位でコロナと戦うためには、どの科に行くべきかという知識に加えて、どのように「まとめて相談するか」という戦略が必要です。普段から、家族全員の状況を一つの窓口、あるいはお互いに連絡を取り合える医院のペアを把握しておくことが、家庭内感染というパニックを乗り切るための最大の防衛策となるのです。
家族の同時感染で分かった小児科と内科の連携術