更年期の不調といえば、まず婦人科を思い浮かべる方がほとんどでしょう。確かに、女性ホルモンの専門家である婦人科は第一選択肢です。しかし、更年期に現れる症状は非常に多岐にわたるため、つらい症状によっては他の診療科を受診することが有効な場合もあります。例えば、動悸や息切れ、胸の圧迫感が特に強い場合、まずは心臓や循環器系の病気がないかを確認するために「内科」や「循環器内科」を受診するのも一つの方法です。検査の結果、心臓に異常がなく、更年期による自律神経の乱れが原因だと判断されれば、そこから婦人科を紹介してもらうという流れもスムーズです。また、気分の落ち込みや不安感、不眠、意欲の低下といった精神的な症状が前面に出ている場合は、「心療内科」や「精神科」への相談が適していることもあります。これらの科では、専門的なカウンセリングや、症状に応じた抗うつ薬、抗不安薬などを処方してもらうことができ、心の負担を大きく軽減できる可能性があります。もちろん、これらの症状も婦人科で相談可能ですが、心のケアを専門とする医師のサポートが有効なケースも少なくありません。さらに、関節の痛みや肩こり、腰痛がひどい場合は「整形外科」が選択肢になります。エストロゲンの減少は骨や関節にも影響を与えるため、更年期に体のあちこちが痛む女性は多いのです。まずは整形外科で骨や関節に異常がないかを調べてもらうことで、安心して婦人科での治療に進めます。大切なのは、最もつらい症状は何かを自分自身で把握し、それに対応する専門科の助けを借りることです。そして、どの科を受診するにせよ、「更年期かもしれない」という可能性を医師に伝えることが、的確な診断への重要な鍵となります。